ニュートレイル初のモノフェイスを使ったステップリップ形状の2pcホイール、それがElite(エリート)シリーズ。
なぜ今になってステップリップ形状の2pcを作ったかというと、下を読んでいただくとなるほどと思っていただけると思いますが平たく言うとより幅広いリクエストにこたえるためというのが一番わかりやすいかと思います。
まず、ニュートレイルが考えるステップリップ形状2pcのメリット。
1:ハーフインチ刻みで狙ったタイヤのストレッチを実現しやすい。
例えば295/25R20を使用したい車があったとして、10jだと細いけど11jだと太い。真ん中の10.5Jは作れないかと。ちなみにニュートレイルのモノブロックの20インチは1インチ刻みなのでどうしてもストレッチ量を調整しなければいけない場合、融通が利きません。
2:細いリム幅でもコンケーブがとれる
8.5jや9jなどフロント用のようなサイズのモノブロックはコンケーブフェイスが取れません。そこを2pcで作成するとフェイス側は素材の範囲内である程度自由に角度を調整できるので、それに合わせるインナーリム幅の調整で総幅を自在に変えれば細いけどコンケーブしたホイールを作成することができます。コンケーブがすべてではないですが、品のいい角度がついてるとかっこいいですもんね。
3:水がたまらない
ステップリップインナーを使用しますから水がたまりません。シミもできにくく雨の日のハンドルブレもほぼ皆無です。
4:外からエアが入れられる
モノブロックや通常の3pc用ステップリップアウターと同じくバルブが外側に来ますのでエア調整が楽です。またTPMSにも対応してます。
5:今っぽいデザイン
奥に向かって段ができるので表情豊かな奥行きのあるホイールになります。エキゾチック系などのハイエンドの存在感にも負けません。
次はデメリット。
1:ちょっと重い
でっかい素材から切り出し、インナーリムを40本のボルト/ナットで締めますからモノブロックのような顔をしててもちょっと重たいです。
2:納期が掛かる
組み立てホイール全般に言えますが、部品点数が増える=手間が増えます。
素材も大きく重く、フィニッシュ、組み立てなど作業工程が増える他、材料欠品時に時間がかかってしまうことがあります。通常10-16週間見ていただいてます。
3:見た目がモノブロック
上記に書いた通り奥行きは増えるので表情が豊かになる組み立て方法が特徴のステップリップ2pc。でも見方を変えればフェイス自体はモノブロックとほぼ一緒ですのでシンプルです。
4:比較的値段が高い
重くて大きい素材を使い、仕上げ工程組み立て工程など人の手が加わる回数が増えるので高くなります。ニュートレイルでは最上級の価格です。
5:20インチ以上のみのラインナップ
素材やターゲット車種の都合上19や18,17インチなどは作成いたしません。
(パーソナライズドプログラムを除く)
フェイス(デザイン)がほぼ一緒のためモノブロックと比較される方が多い組み立て方法ですのでよくお考えの上、スタイルに合った方をお選びいただければ間違いないです。
ちなみにモノブロックのメリットはデザインにもよりますが軽い!早い!品がいい!です。
以上、いくつかメリット/デメリットを上げてみましたが結論から言うとカッコよければすべてよし!
あんまり深く考えず、気の向くままにホイールを作ってみてはいかがでしょうか?
というわけで初のEliteシリーズは、こちら1年ほど前から温めていた10メッシュを完成させたM10というデザインを起こして作成しました。
今や定番な10メッシュですが、今までしばらく静観してきて思ってたのはいまいち華奢な印象か抑揚のないイメージが強かったんです。なので今回は思い切ってスポークを太めにしてエッジをズバッとカット、センターはニュートレイル得意の形状をさらにステップを加えて存在感を出しました。セダンクーペワゴンからSUV系までカバーする、合わせる車を選ばない独特の力強さと表情を持ったデザインができましたのでぜひご覧になってみてください!
こちらは来月10日から開催の東京オートサロンで展示いたします。装着車両の全貌はまだですがお楽しみに!
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